1兆ドルコーチ

一兆ドルコーチ、って本を前に購入だけしていた本があったので、半分くらい読んでみる。大学卒業後、大学フットボールのコーチとして、キャリアをスタートするが、フットボールのコーチとしては、芽が出なかったビルがビジネスの世界に転身。IT企業で、キャリアを積んで経営者となった後に、今度はIT企業の経営者たちのコーチになる。Google の経営者たちも、初期のことかろからコーチをする。ビルのコーチがなければ、今頃我々はGoogle の代わりに Yahooやバイドゥで検索をしているだろうと著者がいうほど影響力があったらしい。

Google が、まだ数百人規模の会社だったころ、マネージャーを廃止した。優秀な人がたくさん集まっているのに、なんでわざわざマネージする必要があるのだ?直接、経営者のチームに連絡を取ればいいではないかというのが廃止した理由だ。ビルは、猛反対する。経営者と現場につれていき、スタッフに話を聞いたところ、スタッフたちは管理されたがっていることが分かる。議論に決着がつかなかったからだ。

ビルは、フットボールチームのコーチをしてキャリアをスタートしたからかもしれないが、チームを築くことを大事にしていたけれども、”民主的”に企業を運営することには反対していた。最後には、マネージャーたちが出て、決着をつけなければ、ならないと考えていた。当たり前といえば、あたり前だと思うけど、この話を読んで思い出したのが、ティール組織という本だ。数年前に日本でも話題になった。

従業員たちを管理しなければ、彼らが自主的に組織を運営して、高成長の組織が出来上がるっていう内容の本だ。話題になったけど、その方法で組織を運営して、成功したという話は聞かない。

日本では、現場は強いけど、経営者たちの経営の能力が問題があるとよく言われる。なので、ティール組織の本がいうことが本当で、そもそも経営者たちが組織をマネージする必要がないなら、すごい楽でいいじゃんとみんなが密かに思ったのが、ティール組織という本が日本ではやった理由だと思う。

でも、やはりそんな事がある訳がない。マネージャーたちはしっかりと組織をマネージする必要がある。Google が、ティール組織のようなことを試そうとしたときに、しっかりと経営者たちをコーチングしたのがビルだ。たしかに、ビルがいなかったら、今のGoogle はなかっただろうというのは、大げさではないだろう。